今回は家計経済研究所が2016年に実施した『在宅介護のお金とくらしについての調査2016』について、私が気になった一部をご紹介いたします。(この調査は、親1名を在宅で介護している243世帯からの得られた回答です)少し古い資料かもしれませんが、ご容赦ください。
早速ですが調査の結果を見ますと、在宅介護でかかった介護サービスの費用(訪問ヘルパー・デイサービスなど)は全体平均で月額1万6千円。要介護度が高くになるにつれ、支出額も高くなっていることが下記のグラフからわかります。
あわせて、介護サービス以外にかかった費用(医療費やオムツ代など)は全体平均で月額3万4千円。両者をあわせると、在宅介護にかかった1ヵ月あたりの費用合計は、全体平均で5万円とのことです。
家族で介護を頑張っている方にも、かなりの費用負担は発生しているようです。
続いては、費用の事とは少し話題がズレますが、家族による介護への関与度についてです。
調査に回答された方の約70%の方が「毎日かかりきりで介護している」または「かかりきりではないが毎日介護」と回答されています。
時間にして、全体平均では週当たり29.6時間を介護に使っており、要介護5の介護を行っている方は、週当たり50.5時間費やしている調査結果となっています。これは毎日7時間を超える介護を行っている状況です。
これは生活環境にも大きな影響を与えている様で「介護を理由に離職を経験した」「ほかの家族と過ごす時間が減った」「趣味活動・学習活動など自分の時間が減った」「収入が減った・支出が増えた」などのネガティブな影響が多くみられたようです。
(男性の14.4%、女性の25.6%の方が介護によって離職を経験しているようです。)
今回ご紹介した結果からは在宅介護に関わる大変厳しい状況が伺えます。上記の家計経済研究所が2016年に行ったアンケート調査に回答された方以外にも、介護をされるご家族は多くいらっしゃいます。それぞれの方がそれぞれの負担を抱えていらっしゃると思います。
介護でお困りの際には、自分だけ・家族だけで抱え込むのではなく、『あなぶきヘルスケア』までご相談ください。
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